『anone』広瀬すずが乗るスケボーの天使の絵の意味が深すぎる?

2018年冬ドラマ
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こんにちはうさぎ♪です。

2018年1月10日から始まったドラマ『anone』

広瀬すずさん主演、脚本坂元裕二さんと今期の中でもかなり期待のドラマですが、視聴率があまり芳しくない様子。でも内容はなかなかすばらしかったですよ!

 

さて、このドラマの中で広瀬すずさんはスケボーに乗っているのですが、その裏に描かれたある『絵』が、非常に意味ありげだったので、いろいろと調べてみました。

 

調べてみたら、なにやらかなり「深そう」な雰囲気が・・・。

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ドラマ『anone』で広瀬すずが乗っているスケボーの裏に描かれた絵は、コレ!

さて、ドラマの中で広瀬すずさんが乗っているスケボー、裏には絵が描かれているのですが、この絵は実は有名な画家の絵がもとになっているみたいです。

出典:youtube

この、青地に白い線で描かれた絵、これのもとになっているのは、「パウル・クレー」という画家の「忘れっぽい天使」という題名の絵だということがわかりました。

wasureppoi

出典:http://www2.plala.or.jp/Donna/klee.htm

見た人らわかると思いますが、実はこの絵、広瀬すずさん演じる「辻沢ハリカ」が幼少期に入れられていた児童施設に飾られていた絵と同じものでした。

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真実を思い出す前のハリカにとって、この絵はもしかしたら「幼い時の夢のような記憶の象徴」だったかも知れません。

だからこそ自分のスケボーに同じ絵を描いた(あるいは書いてあったものを買った)のだと思いますが、真実を思い出した後には、まったく反対の意味を持つようになってしまいました。
ただ、児童施設にこの絵が飾られていたということもかなり印象的でした。
絵の解釈は難しいのですが、この絵「忘れっぽい天使」について解説している文章を引用してみます。

 

 

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パウル・クレー「忘れっぽい天使」の解説。

実は、パウル・クレーの「忘れっぽい天使」をみて感銘を受けた詩人、谷川俊太郎さんが「クレーの天使」という詩集を出しています。一部を引用してみますと。

 

わすれっぽいてんしがともだち
かれはほほえみながら うらぎり
すぐかぜにきえてしまううたで
なぐさめる
ああ そうだったのか と
すべてがふにおちて
しんでゆくことができるだろうか
さわやかなあきらめのうちに

出典:http://toshiro5.blog.so-net.ne.jp/2013-05-31

 

詩を見ると、「かれらは微笑みながら うらぎり」という部分が印象的ですね。

 

絵は、いかにもニコニコとした可愛い天使が描かれていますが、無垢で純真であるがために、時に気まぐれに、時に残酷になってしまう、「無垢であることの美しさと危うさ」の両面を描いているように感じました。

 

そして絵とこの詩を眺めていると、この絵がハリカが預けられていた施設に飾られていた理由がわかるような気がします。

 

施設に飾られていた絵は、黒っぽい紺地に、白い線で天使が描かれています。

元の絵は白地に黒い線で描かれていますが、色が白黒反転していますよね。つまりこの児童施設では、子供の純粋性、無垢な心は「矯正しなくてはならない物」「悪しきもの」という意味合いで、あの絵が飾られていたんだろうと感じました。
一方、ハリカのスケボーの裏に描かれた絵は、明るい青地に白い線で描かれた、児童施設に飾られたものよりもトーンの明るい絵になっていました。

 

ハリカの心が、希望を失っていない、子供時代の無垢な、純粋な自分は否定されたけれども、それでもどこかで「信じたい」という気持ちが明るい青に表れているような、そんな気がしました。

 

 

 

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『忘れっぽい天使』の作者、パウル・クレーの生涯にも触れてみよう!

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出典:ウィキペディア

この絵から、この作者のことにも興味がわいたので調べてみました。そしたら、この『忘れっぽい天使』が描かれた経緯にも、何か深い意味が込められているように感じました。

 

パウル・クレー

20世紀のスイスの画家。スイスの首都ベルンでドイツ人音楽家の両親のもとに生まれる。
幼いころから絵を描くことが好きだったクレーは、祖母から絵の手ほどきを受けていたらしいです。

小学校入学と同時にヴァイオリンを習い始め、11歳の時にはオーケストラのメンバーに抜擢されるほどの腕前だったとか。

高校を卒業し、美術学校への入学を目指して画家の塾に通い始めます。そして無事美術学校への入学を果たします。

その後、戦争を経験したのち、結婚し、子供をもうけたクレーですが、友人の画家と訪れた北アフリカ、チュニジアへの旅行をきっかけに、クレーの絵は大きな発展を遂げます。

第一次大戦後、ドイツに作られた総合造形学校バウハウスにて、指導者の一人として教壇に立ちました。そこでしばらく絵の教師をしますが、時代は再び戦争へ。当時台頭していたヒトラーにより、前衛芸術家が弾圧されたことで、スイスへと亡命します。

故郷に逃れたクレーでしたが、ドイツの銀行預金は凍結され、そして皮膚硬化症という病気にも悩まされました。しかし、困難のさなかにおいても、クレーは果敢に創作活動を続け、この地で最後を迎えるのでした。
晩年の、「皮膚硬化症」によって体の自由が利かない時代に、ドラマに出てくる「忘れっぽい天使」は描かれました。

単純化された線は、意図されたものなのか、それとも体の自由が利かない制約から描かれたものなのかはわかりませんが、この一見ほのぼのとした絵は、こういった厳しい状況下で描かれたものだと思うと、絵に対する印象も変わってきますよね。

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まとめ

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というわけで今回は、ドラマ『anone』に出てくる絵、パウル・クレーの『忘れっぽい天使』の意味について掘り下げてみました。

 

絵の解釈はすごく難しいですし、筆者が感じたことは作者の意図としては間違っているかも知れませんが、個人的にはそう感じました。

 

しかし、こうして芸術について考える機会が持てたのは自分にとってはいい経験でした。ドラマの中でもすごく印象的に使われている絵ですが、今後ハリカにとってこの絵がどんな意味を持っていくのか、それがすごく楽しみになってきましたね。

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