最近、新作映画『ラストナイツ』のプロモーションのために、いろんなバラエティ番組にでっまくっている紀里谷(きりや)監督。ミュージシャンのYOSHIKIやGackt、映画監督の岩井俊二とも交友関係があるらしいけど、一体どんな映画監督なのか、気になったのでいろいろ調べてみました。
・紀里谷和明(きりやかずあき)
1968年4月20日生まれの47歳。フォトグラファーとしてアメリカのラッパー『ジェイ・Z』など多くのアーティストの写真を手がけ、また、多くのミュージシャンのミュージックビデオも手がける、有名なのは後に結婚する「宇多田ヒカル」のミュージックビデオ。CMも国内外問わず手がけている。2004年『CASSHERN』で監督デビュー、2009年の自身も明智光秀役として出演した『GOEMON』など、映画監督としても本格的に取り組んでいる。
宇多田ヒカルのPVはかなりたくさん見ましたが、CGを多用したカラフルな映像が多いですね。オフィシャルサイトにCMの作品も紹介してありますが、CMはなかなか好きです。
・新作映画『ラストナイツ』は2015年11月14日公開
2004年の『CASSHERN』2009年の自身も明智光秀役として出演した『GOEMON』 につづき、今度はハリウッドに舞台を移した新作。主演にクライヴ・オーウェンとモーガンフリーマンの二人という豪華なキャスト。さて、内容はどんなものかというと?
戦士の時代は終わりを迎え、よこしまな政治が栄誉に取って変わろうとしていた封建的な帝国。権力欲に取り憑かれた非道な大臣への賄賂を堂々と断り、刀を向けたバルトーク卿(モーガン・フリーマン)は反逆罪に問われ、最も残忍な方法による死罪を宣告される。それは、愛弟子であり、自身の後継者として信頼するライデン(クライヴ・オーウェン)による斬首だった。絶対に出来ないと断るライデンに対して、騎士の掟を全うし、自分が亡き後の一族を守れと諭すバルトーク卿。ライデンは震える手で主君の首に刃を振り下ろした……。それから1年。気高い騎士たちは、その日が来るまで刀を捨て、身分を隠していた。その中で、宿敵の目を欺くため、酒浸りの日々を送る隊長のライデン。全ては忠誠を誓った主君バルトーク卿の仇を討ち、不正が蔓延る堕落した権力に報復するためだった。死を覚悟した気高い騎士達の戦いが今、幕を開ける……。 KINENOTE ラスト・ナイツ LAST KNIGHTS からの引用
簡単に言うと、皆さんご存知、日本では非常に有名な『忠臣蔵』が物語のベース。主君を失った騎士が、復讐をするというストーリー。
『忠臣蔵』『ハリウッド』と聞くとふわふわと過去の記憶がよみがえってくる。そういえば『47ronin』という、同じく忠臣蔵を基にしたキアヌ・リーブス主演の映画がありましたね。真田広之、浅野忠信、菊地凛子、そして柴咲コウも出演の超豪華なキャストでしたが、大コケしてました。
『47 Ronin』でユニバーサルが最悪175億円の損失の可能性もあり!
・映画『CASSHERN(キャシャーン)』の評価・レビュー
さて、紀里h谷監督の監督デビュー作の評価はどんなものだったのでしょうか?
今回は、管理人がいつも参考にしている映画レビューサイト「みんなのシネマレビュー」を参考にしました。
CASSHERN
2004年【日】 上映時間:141分
平均点:4.33 / 10点(Review 198人)
10点満点中4.33点というと、評価はいまひとつのようですが、レビューの内容を見てみると、
「人間の醜悪さと悲しさを芸術として映像化する】意気込みと技術に見惚れて感銘してしまった」
「映像美も含め、色々良い素材を持っていながら、詰め込み過ぎたり、活かしきれなかったりと、或る意味監督に将来性を期待できるかなと言う点では評価できますが・・・」
「アニメのキャシャーンと真逆のメッセージを延々と台詞で語られてもねぇ・・」
「140分に渡って「戦争はいけないんだ!」と主張する内容はオリジナルの正反対です。」
レビューの内容を見てみると、さすがミュージックビデオで高い評価を得ている監督、映像の美しさ、斬新さなどを評価されているようです。一方評価をしない人の意見としては「原作の主張と逆」「監督本人の主張がだらだらと説明されている」といった感想が多くありました。「ひとりよがりになってしまっている」という意見が目立つようでした。
・映画『GOEMON(ゴエモン)』の評価・レビューは?
こちらも同じく、「みんなのシネマレビュー」を参考にしました。
Goemon
2009年【日】 上映時間:128分平均点:5.72 / 10点(Review 68人)
こちらも半分の平均点。評価が割れたと言うよりは、皆さん「中くらい」の評価をされています。
「日本の誇るゲーム美術を生かして、観客の目を充分に楽しませる映像作品としては完璧です。」
「映像、美術、CG、動きがまさに映画のCASSHERN(キャシャーン)そのままで少し呆れましたが、これが監督の個性、拘りというものなんでしょう。」
「この作品は時代劇という名の「映像作品」ですね。」
「ストーリーは荒唐無稽だけど、意外感があって飽きさせない。」
やはり、ここでも目立つのが「CG映像の評価」で作品自体の評価が割れてしまっているようです。「映像がすごい!」と言う方もいれば、「CGがしょぼい」と言う人もいる。ストーリーに関しては全体的に好意的な意見が少なかったようです。
良くも悪くも「映像作家の作る映画」と言う評価。映像美にこだわった紀里谷監督の世界観が表に出ている作品ということで、そこをどう評価するかで作品の評価が分かれるみたいですね。今度の映画『ラストナイツ』の予告を見る限り、今までの紀里谷監督の映像とは雰囲気がかなり違うので、今回はまた違ったアプローチで作り上げたものなのかも。
海外の映画レビューのサイトではいい評価も多くあるこの作品、日本ではどう受け取られるのか楽しみですね。
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