バターが不足する理由って?
毎年、年末になるとスーパーの乳製品の棚の”バター”が寂しくなってくる。
”お一人様1点限り”と書かれていたり、値段が未だに高いままだったり、どうして今までのように気軽にバターが買えないんだ!!
おうちでケーキを作ろうにも、バターたっぷりのおいしいクッキーをつくろうにも、こうも高額だと気軽に作れないじゃないか!と、怒りに似た気持ちになったので、原因を調べてみました。
単純に、「何でこんなに高いんだろう」という素朴な疑問から調べてみたのですが、意外なことに、結構複雑だし、しかもここでも「利権」とか、「補助金」などといったキナ臭い言葉が見え隠れ。
今回は、バター不足が何故起きるのかを、できるだけ単純化してわかりやすく説明したいと思います。だって、自分だったわからないんだもん。
原因その1、牛乳生産者=酪農家の減少。
とりあえずここから。作っている人が単純に減っているから。
原因その2、バター用の牛乳は、安くしか売れないから。
絞ったまんまのお乳=生乳は、用途によって買ってもらえる金額が違いまして、一番高く買ってもらえるのが、飲む牛乳用、次にヨーグルト、次にバター。簡単に言えば、バター用の牛乳よりも、飲む用の牛乳売ってたほうが儲かる!から。飲む牛乳を優先的に出してたら、バターの分足りなくなったよ!と言う理由。
原因その3、自由に輸入できないから。
バターはお米と同じく、国だけが輸入できます。チーズみたいに民間業者が勝手に輸入できません。国内の酪農家を守るために必要なことなのです。もし自由に安くバターが買えてしまうと、日本の酪農家は大打撃。タダでさえ厳しい酪農家の生活がさらに大変になって、後継者どころじゃありません。ちなみに輸入バターは国産のバターに比べて価格が3分の1!!安い!バターがその値段で買えたら、マーガリンいらないわ!!
ここまでがとりあえず”表向き”の理由。ここからは、実際にはどうかわからないけど、ジャーナリストの方々が問題提起している、いわば”裏の”理由です。
裏の原因その1、チーズばっかり作らせてる。
理由まではよくわからないのですが、国が率先して”チーズ作ったほうが有利よ”という感じで、補助金を多めに出したせいで、バターに行くお乳がなくなってきたという意見があります。どうして自由に輸入できるチーズを沢山作らせるのか、意味が全然わかりませんが・・・。
裏の原因その2、マーガリン売りたい!!
バターが品薄になれば、当然代替品としてマーガリンを買わないとダメですね。風味には劣るけど、まあ、ないよりはマシなので買います。でもこれってマーガリンの原料になるアメリカ産のとうもろこしを沢山買うということになり、結局日本の保護じゃなくてアメリカの農家を保護していることになる。なんだそりゃ!!
裏の原因その3、利権!!
来ました、利権。農水省の天下り団体「農畜産業振興機構」によるバター輸入の独占が原因とみる方もいらっしゃいます。この「農畜産業振興機構」のみが、バターを輸入できます。
輸入したバターを、そのまま国民に配ってくれればいいのですが(だって税金だもんね)業者さんがこの「農畜産業振興機構」から輸入したバターを買わないといけない。そのバターがまた高い!!勝手に輸入できないから高いバターを買わないといけないからバターの値段は高いまま。
じゃあ、何故「農畜産業振興機構」のバターが高いのかと言うと、そこで得た利益で酪農家を守る!と言う大義名分があります。が、実際には「農畜産業振興機構」の職員さん、とても高給取りだそうで、農水省の人たちが古くなって使い物にならなくなったら、この「農畜産業振興機構」に行って余生を過ごすためのパラダイスに使われているらしいです。
加工乳に対する補助金は毎年300億円超!!
酪農家さんたちを守り、安定して安全な牛乳を飲めるようにするためのコスト、つまり補助金は毎年300億円を超えているらしいですが、そこまでして守っているにもかかわらず、相変わらず酪農家さんたちの生活は苦しいままで、バターは高いまま。ふう、政治って難しいんだなあ。
まとめ
単純に、バターの値段が高い!という観点から考えると、バターの値段を安くするには、バターの輸入を自由化すればいいだけの話です。海外のバター、安いから。でも、そうすることによって国内の酪農家が壊滅状態になる可能性があるので、安易に踏み切れないと言うのが現状でしょうか。安いバター欲しいなあ、いっそのこと、国内の酪農家は飲む牛乳一本にして、バターは外国産のものを使えばいいのではないかと思ってしまう。どうせ日本のバターは質がいいから、質にこだわるお店からは高く買い取ってもらえるだろうし・・・。って、そんなに簡単な話じゃないのかな?
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