こんにちはうさぎ♪です。
9月17日に公開される映画『怒り』
吉田修一の同名小説が原作のこの映画、ある殺人事件の容疑者と思われる3人の男の周辺で、「この人もしかして人殺し?」という疑惑に惑う人間模様を描いた作品。
各キャストさんの壮絶な役作りでも話題になっていますね。
映画『怒り』の演技。宮崎、綾野、妻夫木の役作りがハンパない!
さて、この作品『怒り』ですが、どうやら実話、ではないようですが、モデルになった人物、事件はあるみたいです。
というわけで今回は、映画『怒り』のモデルとなった事件、「リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件」とその犯人市橋達也について調べてみようと思います。
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著者吉田修一さん、『念頭にあったのは市橋達也の事件』
この映画の原作『怒り』を書いた吉田修一さんも、この小説のモデルというか、参考になっていたのは市橋達也の事件だということをインタビューで語っていました。
「念頭にあったのはお察しの通り市橋達也の事件です。といっても僕は彼の2年半に及ぶ逃亡劇や事件そのものより、目撃情報の通報者に興味があった。街で似た男を見た程度ならともかく、身近な人間に対して疑念が生まれていく“事件の遠景”に胸騒ぎを覚えたんですね。
出典:NEWSポストセブン
実際、この市橋という人物、大阪の建設会社でしばらく働いていたらしいので、まさか殺人犯だとは知らずに付き合っていた人間がいるということですからね・・。
そう考えると、怖い・・。
まあ、身近にはいないと思うけど・・。
「リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件」とはどんな事件?
詳しい経緯や詳細は他のサイトに譲るとして、この事件の概要だけかいつまんでみたいと思います。
この市橋、かなり身体能力が高いのかな?2回も捜査員から逃げてます。
・2007年3月、被害者女性リンゼイ・アン・ホーカーさんと同居していた女性から警察に行方不明の相談が。
被害者宅を警察が捜索したところ、市橋の電話番号、メールアドレスなどを書いたメモを発見。市橋宅に急行。
・市橋宅にて、本人に事情聴取するも、その場で逃げられる。逃亡に備えて複数の(9人くらいいたらしい)捜査員を配置させていたが、それでも逃げられた。
・市橋宅のベランダに置かれた浴槽内部に、被害者の遺体を発見。
・一旦近隣の住宅地で捜査員に羽交い絞めにされるも、また逃亡。
・当初100人体制の捜索も150人に拡大、手配ポスターも3万枚配布された。懸賞金も当初の100万円から、1000万円まで拡大した。
・逃走初日、立ち寄った東京大学医学部附属病院の障害者用トイレで人相を変えるために自分で整形手術!
鼻翼(鼻の頭の両側の膨れてる部分です)を左右から縫って縮めた。
その後も、自分でホクロを切る、そして下唇を薄くするために切っていたみたいです。
冷静な判断力を発揮してますね。
ここまで冷静に現状を分析して「まずは顔を変えよう!」と判断して、実際に自分で整形が出来るんだから、すごいです。
自分の両親が医師だったことも関係してるんだろうか・。
・埼玉・群馬・茨城などの北関東周辺を放浪。
・熱海を経て静岡県の駿河湾付近まで南下。
・東京から新潟を経て青森まで移動。
青森にととどまらなかった理由は、青森の経済状況が良くなかったので、働くには向いていないと判断したのが理由だそうです。
ここでも冷静・・。
自分だったら心が折れてると思う。
・一旦大阪に。しかしこの時点では働かず、そのまま四国へ。
・四国で香川県高松市から徒歩で徳島県~高知県~愛媛県とお遍路を歩く。贖罪の意味もあったらしい。
贖罪という部分では、逮捕後、自伝を出版してその利益(1000万円近くあったみたい)を被害者の両親に送ろうとしたが、受け取りを拒否されたみたいです。
反省の意はありそうだけど、なんだか考えが足りないというか、そんなもの受け取る両親いないと思うんだけどね・・。
・手配写真が増えてヤバいと思い、無人島について図書館で調べ、沖縄県のオーハ島に滞在。
ちゃんと調べるところがすごいです。
この「オーハ島」干潮時には歩いて島まで渡れるらしいので、誰にも見られずに無人島に入れるらしい。ここまでしっかり調べているあたりも冷静かつクレバー。
・そのあとは、無人島での生活、沖縄の建設会社、その後はオーハ島と大阪の住み込み労働を繰り返しながら生活。
・大阪南港フェリーターミナルにて身柄を拘束、逮捕。
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逮捕の決め手となった通報は?
・フェリーターミナルの従業員
市橋の逮捕のきっかけとなったのは、神戸市東灘区の六甲船客ターミナルの従業員。
沖縄行き航路に乗ろうとしていた市橋を目撃した従業員が警察に通報して逮捕。
・名古屋市内の美容形成外科医院
過去の整形を行った患者カルテを見ていたら、気づいて警察に。その時点で市橋はすでに整形後、一重が二重に、鼻は高くなり、下唇は薄くなっていたらしい。
整形されていたので、そのときは気がつかなかったみたいです。
・大阪の建設会社からの通報。
市橋が住み込みで働いていた大阪の建設会社からの通報。素性をあまり確かめずに雇用したため、市橋だとは気がつかなかったという。
指名手配の懸賞金の金額が1000万円ということもあるし、整形後の写真が出回っていたことも大きかったみたいですね。
それでも、大阪で住み込みの仕事、そしてお金をためたら沖縄で無人島生活。これじゃ見つかるのも時間の問題だったでしょうね。
けど、通報するのも勇気いるよな・・・。間違ってたらどうしようとか。
でも、1000万円なら、勇気出るかもな・・。
ファンクラブ?市橋を応援する「市橋ギャル」が多数登場・・。
何にでもファンはつくんですね・・・。当時、市橋を「イッチー」と呼んで、ファンクラブと称するmixiコミュニティが作成され、話題を呼びました。
ネットでもテレビでも話題を呼んで大いに叩かれましたから、記憶にある人も多いのではないでしょうか・・。
逮捕されたときも数多くの「市橋ギャル」が押し寄せたみたいです。
誰を応援するのもかまわないけど、被害者のことを考えるとイヤな気分ですね。
ディーン・フジオカ主演、監督で映画化されてました。
なんと、この事件、映画化は初ではないみたい。
市橋の手記をもとに逃亡生活を題材にした映画「I am ICHIHASHI 逮捕されるまで」が今話題の逆輸入俳優「ディーン・フジオカ」さんの主演、監督で映画化されてます。
正直、余り評判は良くないので、どうしても興味がある、ディーン・フジオカさんのファンだ!という人意外、あまり見る価値はなさそうですが・・。
まとめ
今回は、「リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件」と市橋の逃亡経路などについてまとめてみましたが、この市橋、かなり「逃亡」が得意だったみたいですね。
逃亡初日に自分で整形するし、捜査員に羽交い絞めにされても振り切って逃げちゃうし、もともと千葉大学を卒業するなど結構頭も良い。
その頭の良さを他で発揮してくれ。
しかも両親共に医師で、就職しないで親所有の3DKマンションで月15万円の仕送りを受けながら英語の勉強をしていたらしい。
経済的にも恵まれていたみたいですね。
正直、恵まれすぎてて頭ふやけてたんじゃないでしょうか?
この事件、『怒り』の一応のモデルになってはいるみたいですが、市橋の殺害の動機や逃亡生活を掘り下げるのではなくて、「逃亡中の殺人犯の、周りにいる人の反応」を描いている作品。
原作の「ヒント」ではあるにせよ、全く別物でした(笑)
しかし、自分と親しくなった人が、殺人犯かも知れないなんて、どういう気持ちなんだろうか・・。それは映画を見てのお楽しみということか・・・。
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