ドラマ『ブラックペアン』原作のあらすじとネタバレ・解説!主人公が違う?

2018春ドラマ
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こんにちはうさぎ♪です。

 

2018年4月に放送される「春」ドラマの中でも、注目のドラマ『ブラックペアン』

原作が「チームバチスタシリーズ」の海堂尊さん、そして主演に嵐の二宮和也さん。ドラマ枠も毎回高い視聴率の「日曜劇場」枠ということで、今から非常に楽しみです。

 

さて今回はこのドラマの原作となる「ブラックペアン1988」のネタバレや作品の解説をしてみたいと思います。

 

一度作品を読んでみましたが、ドラマをしっかりと楽しみたい場合は、ネタバレは「読まないほうがいい!」ということは断言しておきます。ただ、それでも原作のネタバレが知りたい!先に知っておきたい!という方は以下、参考にしていただけると幸いです。

 

というわけで今回はドラマ『ブラックペアン』の原作、海堂尊さんの作品『ブラックペアン1988』のネタバレと解説をお送りしたいと思います。

ドラマ『ブラックペアン』の原作はあの人気作の”前日譚”だった?

ブラックペアン:のあらすじとキャスト報告!原作はあの人気小説家!

 

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原作『ブラックペアン1988』情報。

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この小説『ブラックペアン1988』は、2007年に海堂尊さんが出版した作品。

この『ブラックペアン』『ブレイズメス1990』『スリジエセンター1991』をもって、「バブル3部作」と呼ばれている。

この3作ともに、タイトルの年号のとおり「バブル期」を舞台に描かれたことが由来。

 

人気シリーズ「チームバチスタシリーズ」の前日譚として知られており、チームバチスタシリーズに登場したキャラクターの若き姿が描かれていることでも知られています。

 

作品の評価も高く、アマゾンのカスタマーレビューでは4.4点(5点満点)と高得点。どの書評を見てもかなり評価の高い作品で「バチスタシリーズよりも好き!」とするファンもいるくらいです。

 

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原作『ブラックペアン1988』のネタバレ。

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世良と佐伯教授と、ブラックペアン。

この物語は主に、、架空の市「桜宮市」という場所にある東城大学医学部付属病院の研修医、世良雅志(せらまさし)の視点で語られています。

 

主要な登場人物に、研修医の世良、総合外科学教室(通称・佐伯外科)のトップ佐伯清剛教授、帝華大学から来た新任講師、高階権太、そして「オペ室の悪魔」と呼ばれる万年ヒラに医局員、渡海征司郎の4人が中心となって物語が動いていきます。
この物語は、東城大学病院に研修医として配属された世良雅志の視点で描かれる。世良は、大学6年生までサッカー部で活躍をしていたが、外科医になるために国家試験を受け、現在研修医として働いでいる。まだ国家試験の結果は出ておらず、研修中に発表されることになる。
世良は初めて手術室での外回りの際に、佐伯外科学教室のトップである、佐伯教授の手術に立ち会った。見事なその手術のさなか、世良の気を引いたのは、数多くある手術道具「ペアン」の中に一つだけ「真っ黒なペアン」があることだった。佐伯教授はそのペアンを「ブラックペアン」と呼んでいた。

 

世良と、高階との出会い。

そんな東城大学に、帝華大学から新任講師、高階権太がやってくる。彼は新しい手術器具「スナイプAZ1988」を世に広めるために、東城大学で多くの実績を作ろうとしていた。
その理由は、佐伯教授をはじめ、「手術技術偏重」の考え方に異を唱え、誰にでも現在「難しい」とされている手術ができたほうが、これからの医療にとって有益だと考えていたからだ。
ひょんなことから、高階に気に入られた世良は、研修医として彼のもとで学ぶことになり、突如高階が担当することになった患者のカンファレンスを担当することとなる。

 

 

新技術「スナイプAZ1988」

そこで高階は、新しい手術器具「スナイプAZ1988」を手術に使用することを説明するが、当然多くの医師から反対される。そこには、万年ヒラの医局員「オペ室の悪魔」と呼ばれる渡海も含まれていた。
しかし、高階は、いつまでたっても後進の育たない佐伯の外科学教室の「技術偏重」のやり方には納得できない、新しい技術で、誰でも難しい手術ができるようになったほうがこれからのためだと譲らない。
話の流れから、その高梨の「新技術を使った」手術に、第一助手として渡海、第2助手として佐伯教授、世良が外回り(手術を外側からサポートする役割)として参加することとなる。
新技術を使うためには、手術自体も大掛かりなものとなるため、もともと宣告していた「胃潰瘍」を「胃がんである」と告知しなくてはならない。1988年当時、「ガン」は「治らない病気」とされており、たとえ胃がんであっても「胃潰瘍」として手術するのが通例だった。しかし高階は患者に「ガン告知」をすると決めた。

 

新しい手術器具「スナイプAZ1988」の手術は万事うまくいったが、手術の最中、渡海が「おままごとだな」と高階をののしり、手術室を出て行ってしまう。とりあえず、新しい手術器具「スナイプ
」の手術は成功したが、佐伯教授も快くは思っていなかった。
その日は世良の国家試験の結果発表の日だったが見事に合格し、大学に開かれていた祝賀会に参加したのだった。

 

渡海との出会い。

夏の暑いある日、世良は学部の4年生の5日間の教育担当を任されることになる。名前を速水、島津、田口と名乗っていた。

 

世良が早速3人の学生を引き連れて臨んだ手術にて、手術助手としてミスを犯してしまい、患者に不要な出血をさせてしまう。その場にいた術者では対応できず、その時病院にいた渡海が窮地を救うことになる。

 

渡海は窮地を救った今回の見返りとして、明後日の胃全摘出の患者を手術したいと言い出す、そこに世良も参加するようにと渡海に命じられる。
世良は明後日の手術の患者さんのことを聞こうと、いつも手術控室にこもっている渡海を探す。就業時間が終わったという理由で帰ろうとする渡海。そのまま飲みに誘われるのだが、好奇心からその誘うに乗ってしまう世良。
渡海とともにクラブに赴く世良。そこで製薬会社の営業を紹介される。「これは俺の新しいお財布」とサンザシ製薬の営業マンを紹介される世良。そこで製薬会社と医者の癒着を目の当たりにした世良だった。

 

 

3人の学生と、世良のミス。

手術の担当者が変わったため、渡海は患者と対面することになる。そこでガン告知を行うこととなるが、勉強になると考えた世良は、3人の学生も立ち合わせることにした。
しかし渡海は、高階がしたような「ガン告知」とは真逆の、厳しい告知をしたのだった。、患者に対して「手術は丁半バクチと一緒、治るか治らないかは確率の問題で誰にも分らない。」とドライに確率の話をし、リスクも十分に説明したうえで、それでもいいなら手術をすると患者に迫る。突然ガンを告知された患者は戸惑ってしまった。
告知のあと、3人の学生はそれぞれ意見を口にしていた。田口は「患者の気持ちを考えていない」と渡海に反対の意見。速水は「事実を告知したのだから妥当だ」とそれに反論。島津は「告知としてのデータがまだ不十分だから、田口に賛成」と田口側に。

 

世良も、もうちょっと患者に「気持ち」を大事にするべきだと意見したが、渡海は「告知は患者のためではなく、医者のためにある。後でいろいろと言われないために患者の「覚悟」を決めさせるためにするものだという持論を展開。

 

しかしその直後、その患者から渡海先生に手術をしてほしいという正式な依頼があったのだった。
予定通り、渡海の手術が始まる。順調にすすむ手術の最中、渡海がいきなり「左胃動脈の結紮をしてみろ」と無茶な提案をしてくる。胃全摘出における左胃動脈の結紮は最も重要な過程とされていたが、世良はそれを引き受けた。

 

世良は自分の実力を出し切り、結紮を試みるが、結紮は不十分。渡海がペアンを外した瞬間、患者の体内から大量出血。血は弧を描いて見学していた学生の一人、田口の顔にかかる。「はい、世良ちゃん、患者をひとり殺しちゃったねえ」と渡海はつぶやき、青ざめる世良をよそに鮮やかな手技でその場を収めた。
次の日、世良は体調不良を理由に病院を休んだ。昨日殺しかけた患者のことを思い、自分には外科医になる資格はないとやめることを考えていたのだった。

 

そこに突然高階がアパートにやってくる。持ってきたお土産の酒を開け、世良に進める高階。昨日患者を一人殺しかけてしまったことを打ち明けると、高階もそれを知っていた。高階は、今まで5人の人間を手術で殺してしまった過去を明かした。そして「外科医として経験したことを自分のなかで消化し君に続く後輩たちにその事実を伝えていく義務がある」と諭される。そして「逃げることは許されない」と世良に告げ、その場を去っていったのだった。

 

 

高階なしの「スナイプ」手術

高階の行う「スナイプ」での手術例も12例に達した。高階の思惑は着実に進行しているかに思われたが、ここで佐伯教授から提案がなされた。高階のそもそもの目的である「スナイプを世に広める」ということを、現実のものにしてもらいたいと。

 

佐伯は今まで好き勝手やらせていたことの見返りに、「スナイプ」を今度のフォーラムで発表させること、そして「スナイプ」を使った手術結果をまとめてシンポジウムを企画して発表すること、そして3つ目に、高階なしで「スナイプ」の手術を行うことを求めた。

 

さすがに高階なしでの手術には戸惑いを隠せない高階だったが、佐伯の言うことに反対することもできずにしぶしぶ了承した高階だった。

 

佐伯教授と渡海の「父」との確執。

佐伯と高階のやり取りのあと、世良は渡海の部屋を訪れる。そこで、佐伯教授と渡海の「父」との過去の確執を聞かされることになる。

 

佐伯教授と渡海の父親はかつては良好な協力関係にあり、当時助教授だった佐伯が国際学会の発表に行った際、留守中の患者のフォローを渡海の父は頼まれた。二人はお互いに、深く信頼しあっていた仲だった。

 

しかし佐伯が出発して2日目、申し送られていなかった患者が突然受診。診察した渡海の父は、レントゲンに体内に取り残されたペアンがあることを発見してしまう。

 

渡海の父は、すぐに再手術をするべきだと主張したが、佐伯は海外にいる。佐伯の上司も、佐伯が了承すれば手術をすると承諾した。当時は一度海外に出てしまえば連絡はつかないと考えたほうがいいくらいのものだったが、かろうじて連絡が取れた。そして返信されてきた電報にはこう記されていた

 

「飯沼氏のペアン摘出行うべからず」

 

佐伯の上司は、その電報を受け取ると態度を一変させ、当時の上司に直談判で渡海の父の文句を言った。自己保身のために動いた大学病院は渡海の父を、県外の関連病院に飛ばしてしまった。

 

佐伯が帰ってきたときにはすでに渡海の父は飛ばされ、次の講師が着任のあいさつ回りをしていたところだったという。
渡海は、佐伯に「ペアンを体内に取り残した」手術のミスを隠蔽させるために父親が飛ばされたことを今でも恨みに思っていた。それを聞いた世良は、佐伯教授に対する気持ちに、迷いを感じ始めてい。

 

試される高階

高階なしで「スナイプ」手術が行われた。

佐伯教授と高階は、同じ部屋で待機をしており、高階は絶対に手術に参加することのできない状況にいた。その手術の外回りとしてもぐりこんだ世良は、その手術を外側から見守っていた。

 

手術は予定通り行われていた。その間、高階と佐伯は同じ部屋にいたが、そこに息を切らせた世良が飛び込んでくる。どうやらスナイプがうまく機能せず、手術が失敗しかかっているらしい。高階に手術室に来るように要請する世良。しかし佐伯は「お前が行ったら、二度とあのおもちゃ(スナイプ)は使えなくなると思え!」と念を押される。

 

スナイプを早く世に普及させたい高階は、その言葉に思いとどまり、手術室に行くことをあきらめる。しかし世良は部屋にあったガラステーブルを蹴り上げ、「患者を救うためなら、万難を排して総ての手を打つ!先生が来てくれさえすれば、助けてもらえるトラブルなんです!」と。それに刺激された高階は、佐伯が止めることも聞かずに手術室へ。

 

高階が手術を交代したことで、手術は無事に成功。失敗はうまくリカバリーされた。

 

手術を終えた高階は、佐伯にこの病院を辞めることを宣言するが、佐伯は今回の手術はスナイプを使用していない、普通の手術だった告げる。つまり、今回の失敗はなかったことになった。そして高階にこう諭した。

 

「お前の企ては自己破綻している。このおもちゃが一般化するためには、今日のような失敗をしたときにリカバリーできる外科技術があることが前提だ。だが、おもちゃが一般化した場合、外科医からそうした技術習得の機会を奪うことになる。この自家撞着をどうするつもりなんだ?」と。

 

それでも理想を追いたいという高階に、佐伯は打ち明ける「私は、病院長になろうと思う」そして、今後、高階に病院長になるための手伝いをしろと迫った。高階はそれを了承した。

 

渡海のたくらみ。

東城病院の病院長選挙のための準備は着々と行われ、現時点では佐伯教授が病院長になるだろうという流れになっていた。

 

今まで「技術偏重」で不利とみなされていた佐伯教授だったが、高階の「スナイプ」の実績も評価され、技術だけでなく、アカデミズム方面での評価も高まったことから、佐伯の独壇場となりつつあった。

 

そして、近々開かれる「国際外科フォーラム1988』での佐伯の招待講演で、佐伯の病院長決定はますます盤石なものになる予定だった。

 

そんな中、今度は高階が助手で入る手術で、スナイプが使用されることとなる。前回は高階が助手に入ることを禁じられていたが、今回は正式に助手として入り、サポートすることになった。

 

その手術の際は、医局のほとんどが「国際外科フォーラム」についていくため、人員が手薄になる。「この間のようなドタバタは困るぞ!」と高階は佐伯に念を押されていた。

 

高階がサポートではいる「スナイプ手術」のカンファレンスが終わり、ほっとした世良のもとに渡海がやってくる。「国際外科フォーラム」によばれてついて行けば酒池肉林だったのにと世良に吹き込まれるが、興味を示さない渡海。そしてこうつぶやいた「こんな千載一遇のチャンスに、酒池肉林なんかやってられるかよ」と。

 

渡海は、佐伯教授の留守中に、何事かを画策していた。

 

 

緊急外来、腹部に「ペアン」が?

医局のほとんどが『国際外科フォーラム」に出ていたその日、高階が助手をつとめる「スナイプ」手術は順調に推移していた。そしてその手術がうまく終わろうかというその時に、緊急外来がやってきたと報告があった。渡海が手術室に入り、その患者のレントゲンを見せると、なんと腹部にペアンが残されていた患者だった。
今すぐ手術をするべきだという高階に対し、この手術は過去、佐伯教授の執刀した患者だと知らされる。衝撃を受け一度は戸惑うも、手術するべきだと主張する高階。しかし、世良は佐伯教授に了承を得るべきだと主張。高階は迷った末、「佐伯教授に報告はする、しかし、手術はするかしないかではなく、手術をするということを報告しろ」と世良に告げた。
国際外科フォーラムで講演を控えていた佐伯の控室に電話が取り次がれた。電話の相手は世良だった。20年前に佐伯が直腸切除手術を行い、腹部にペアンが残されたままの患者さんが、緊急手術をする予定だという報告を受ける。

 

その報告に戸惑う佐伯に追い打ちをかけるように渡海の声が。

 

「ご心配なく、教授不在時の統括責任者、高階講師の了承はすでに得ております。腹部に置き忘れたペアンを摘出するだけの簡単な手術ですから。」

 

すべて、渡海の画策したことだと気づいた佐伯「ペアンを取り出すのはやめろ。とんでもないことになるぞ」と渡海を諭そうとするが、止めようとする佐伯には耳を貸さず、冷ややかに「もう遅いんだよ、おやじが見つけた医療ミスの証拠を時を経て息子の俺が取り出し、あんたのミスとして明らかにしてやる」と告げ、止める佐伯の声を無視して電話を切ってしまう。
「スナイプ」手術を終えて出てきた高梨は、次の「ペアン摘出」の手術に、渡海とともに取り掛かった。20年の歳月を経て癒着した患者の内部から、埋められたペアンにたどり着くのは容易ではなく、高階と渡海の腕をもってしても難しいものだった。

 

そして、手術から7時間、ようやくペアンにたどり着いた。

 

しかし、ペアンはただ「取り残された」というよりは、何かをかませているようだった。そして、いよいよペアンを取り除こうとした瞬間「やめるんだ」という佐伯の声が手術室に鳴り響いた。

 

佐伯と、渡海の父との「真実」

佐伯は、渡海から電話を受けてからすぐに講演をキャンセルし、ヘリまで使って病院までやってきた。しかし、渡海はペアンを取り除こうとするのをやめない。止める佐伯を尻目に、ペアンを取り除いてしまった。

 

何事もなく終わると思われていたペアン摘出だったかが、閉腹しようとしたとき、出血が始まった。

 

佐伯は手術着に着替え手術に参加した。

 

予想外の出血を止めようと、必死になる渡海と高階だったが、そこに手術着に着替えた佐伯がやってくる。そして止血を始める前に、渡海に過去のいきさつを説明し始めた。

 

渡海の父とは、不幸な行き違いだったこと。そして父に心から謝罪したい、本当に申し訳ないことをしたと謝った。

 

この患者を手術した時には、出血を止められず、やむを得ず止血したペアンを体内に残したまま閉腹した。置忘れではなく、外すことができなかった。

 

その時に、患者と家族に告げるべきだったが、そのときに説明したとして納得させられたかどうかわからない。自信がなかった。だから本人にも家族に真実を伏せて退院させた。もちろんフォローはきちんと行うつもりで・・。

 

しかし、そこで行き違いが起きた。渡海の父を信頼していたからこそ、海外の学会に出ていた間のフォローを任せていたが、たまたま腹痛で入院した患者さんの体内にあるペアン渡海の父がを発見してしまうなどとは夢にも思わなかった。

 

学会が行われていたスペインの片田舎にいた佐伯は連絡手段もままならず、なんとか電報を打つのがやっとだった。とりあえず手術さえ行われなければ、あとで説明はできる。しかし帰国してみたら、渡海の父はすでに飛ばされた後だった。

 

「ブラックペアンは私自身への戒めだ。自分の手技に溺れず今日までこれたのは、このペアンの存在があったからだ。そしてブラックペアンを使うとき、それは私が外科医を辞める時だと覚悟していた」

 

なんとかして罪滅ぼしをしたいと思っていた佐伯の申し出に対し、最初は断っていた渡海の父だったか、最後に一つだけ「息子をお前の手で、一人前の外科医に仕立て上げてほしい」という願いだった。

 

渡海を教室に引き受けたのは、そういった経緯があったからだった。

 

そして佐伯は、用意させていた自分の手術道具の中の「ブラックペアン」を使い、患者の止血をした。見事に血は止まり、閉腹を命じた。

 

ペアンを残したまま閉腹をすることに戸惑った高階、それでは述語撮影や、亡くなった時にペアンを留置したことがばれますと佐伯に。

 

それがどうしたと、佐伯教授は高階を睨みつけ「その時は肚をくくれ。それともお前は、エラーを避けたいというだけの理由から真正面から結紮を試みて、患者の命と自分の信念を天秤にかけるつもりなのか?」と。

 

ブラックペアンは特注のカーボン製で、レントゲンには映らないし、火葬されたら一緒に燃えて、あとには残らないと説明し、閉腹を命じたのだった。

 

手術が終わり、最後の意図が切離されたのを見届けた佐伯教授、はこの事態の責任を取って、辞任すると口にしたのだった。
しかし、それを聞いていた渡海は、こちのほうからおさらばだといって、手術室を出た。そしてその日のうちに、辞表を書き、病院を去った。

 

止めようとする世良に、俺がやめるのが一番ダメージが少ない、だから俺がやめるべきだとその場を去っていった。

 

その後、渡海の姿を見るものは、誰もいなかった。

 

 

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まとめ

a1

今回は2018年4月に放送される日曜劇場のドラマ『ブラックペアン』のネタバレを書きました。タイトルに込められた意味や、それぞれの登場人物の過去など、重要な部分が全部ネタバレしているので、内容を知らずに楽しみたい方は読まないほうがいいかもです。

 

ドラマ版で二宮さんが演じる主人公が渡海征司郎なんですよね。ドラマの説明にも、「外科医としてのプライドを守ろうとする渡海が嫉妬渦巻く大学病院という巨大な組織に立ち向かう医療エンターテインメントドラマとなる。 」とありますし、もしかしたら原作とは違った内容になるかも・・。でもタイトルは「ブラックペアン」ということで大筋は変わらないだろうし・・。

 

こればっかりは、ドラマが始まってみないとわかりませんね。

というわけで今回はここまで!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

『ブラックペアン』タイトルの意味にネタバレが含まれててヤバイ?

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